近年「オフショア」という言葉をよく見たり聞いたりするようになった。
私が最初に聞いたのは趣味である釣りの世界で「船で沖へ出て行う釣りをオフショアフィッシング」と呼ぶということであった。10年近く前のことである。それまでは海岸からの投げ釣りや磯釣りが自分の釣りであったので、横文字であるオフショアフィッシングという言葉に何となく未知へのあこがれのような思いを抱いたものである。
ところが、産業界での「オフショア」についてはよくわからなかった。今もわかっていないかもしれない。先日、当機構(富山県新世紀産業機構)の大きなセクションの一つである「環日本海経済支援センター」が主催している中国ビジネスセミナーで、中国へのアウトソーシングについてのテーマを近いうちに取り上げるようで、私も(少しだけ)からむことになった。ここで「オフショア」という言葉が出てきて認識をあらたにした次第である。
このときに初めてオフショアについて調べてみた。圧倒的に多くのマスコミが使っている意味は簡単にいうと「原価を削減することを目的に、安い労働力を求めて海外へ出て、そこへ下請け生産させること、または税金面で低税率に魅力を感じて税金回避のためマネーを移す対象国」と理解した(間違っているかもしれない)。他を引用すると、コクヨのBPO用語集にある『システム開発・運用管理などを海外の事業者や海外子会社に委託すること。オフショアの主な受注先としてはインドや中国の企業が挙げられるが、近年ではロシア、カナダ等にもオフショアを請け負う企業が設立されている。また、日本や欧米の企業が現地に進出して本国の案件を受託する場合もある。オフショアの最大のメリットは安価な労働力を大量に得られることである。また、開発以外にもコールセンター、ヘルプデスク、処理センターのアウトソーシング先としてのオフショアもある。』が私が求めている定義に近いと思う。
そうであれば、「オフショア」は今に始まったことではなく、古代ローマ時代の侵略による植民地時代からおこなわれていたことである。決して新しいものではない。やはり歴史は繰り返しているのか。カッコよく表現しているだけにすぎない。「オフショア」戦略の結果も、歴史が示しているようにwin-winが残るものでは決してないと思う。企業というのは「より良い商品をより安く提供する」のが使命だとすれば、”より安く”に重きをおいた戦略は間違っているとは言わないが邪道に近いように思える。相手国にとってはノウハウが蓄積され歓迎されてはいるようであるが長い目でみると長続きしない。日本にとってノウハウを高めることにはならないからである。
やはり、大企業と中小企業のアライアンスやコラボレーションが日本の技術力を高めることにつながり、ひいては「より良い商品」を提供することにつながると思うが。目先の利益にとらわれないで産官学ともに効率を追求しないと世界ではもはや勝てない。働かなくてマネーゲームを追っかけているアメリカの二の舞にならないように。
ちょっと話が飛躍しすぎたかな?ひとりごとだからいいか?


