講演
名誉会長講話がありました
6月25日(土)に名誉会長講話がありました。
とやま起業未来塾の名誉会長は塾の生みの親 石井隆一富山県知事です。
「富山県が今何を課題にしているのか、何をやろうとしているのかを知り、参考にしていただきたい。」
と、現在の県情勢について講義してくださいました。

富山県の人口はこの先20年間で16~17万人ぐらい減ると予測されます。滑川、魚津、黒部などの呉東地区の人口が約16万5千人ですから、そのくらいの人口が減るということです。一方で2020年には65歳以上は32万人になります。
地域の元気はそこに生きて、暮らす人々が輝いて生きることです。そこでわたしは「県民1人1人が輝く「元気な富山県」を創る」をマニュフェストにしました。

平成25年には北陸新幹線が整備されて、都会への買い物が便利になります。新幹線を作ったら都会に地方が吸い取られるのではなく、逆に来てもらうように、一度来た人が、今度は家族を連れてきたい、と思わせるような魅力のある地域をつくっていかなければいけない。富山駅周辺が交流拠点となるように、スターバックスや地元の食材を使ったレストラン ラ・シャンスを誘致して開設したり、ソーラー船を運航したりして、整備をすすめています。
また、富山県には立山や黒部ダム、五箇山という全国有数の満足度の高い観光地があるのに、観光客の旅行満足度は全国中位です。そのために観光振興に力を入れています。今までは無かった、観光客が手軽に持って帰れるようなお土産を「富山のお土産ブランド」として創り、とやまの地域ブランド化を進めています。また、海外、とくに東アジアを中心とした外国人観光客の誘致にも積極的に取り組んでいます。
空の方では、富山空港の北京便就航が実現し、他県からは驚かれました。現在は週4便ですが、いずれは毎日1便にしたいと思っています。
海の方では、伏木富山港を利用した国際定期コンテナ航路の数が、5年前の1.8倍になりました。現在モスクワからウラジオストクまでシベリア鉄道を活用したシベリア・ランド・ブリッジという物流ラインがあります。これは名古屋港が基点で23日かかります。今後、伏木富山港を使うようになれば日数の短縮ができますし、富山の特産品をむこうに輸出できるようになります。現在ロシアと交渉中です。また、伏木富山港が「日本海側拠点港」になるよう選定に向けて取組中です。

「くすりの富山」といわれている強みの強化にも力をいれています。
富山の医薬品生産金額は6年前の全国8位から2位まで上昇しました。医薬品産業の売上は海外で71兆円、日本では6兆円ぐらいです。
毎年中国などは14~5%ぐらい伸びています。欧米でも5~6%の伸びがある。今後は国内も大切ですが、海外のマーケットを視野に入れ、世界の薬都スイスのバーゼルと連携し強化に努めています。富山県の医薬品生産額をゆくゆくは1兆円産業にしたいと考えています。
医療機器の分野は残念ながら富山県は弱いのですが、これも高めて行きたい。
富山は日本海側有数のものづくり県です。昨年開催された富山県ものづくり総合見本市(NEAR)では、海外、主に中国との商談が盛んに行われました。商談成約額が55億円になり、過去最高を記録し、富山のものづくりの技術が相当高いことが実証されました。これは2年ごとの開催なので来年も開催する予定です。
また、平成22年に国際水準の最先端設備を備えた、富山県ものづくり研究開発センターを設立しました。企業や大学に使ってもらい、ものづくり人材の育成に取り組んでいます。
「富山県ものづくり大賞」を昨年新設して、富山県のものづくり活性化に寄与した企業を顕彰することにしました。
(5期生 森弘吉さんの会社 株式会社エムダイヤの分離破砕機エコセパレが特別賞を頂きました。)
後半は富山県の子育て支援や少子化対策について、東日本大震災後の県の取組や、財政再建についてなどたくさんのことをお話されましたが、残念ながら時間が足りず駆け足になってしまいました。
最後に塾生へ「たとえ80ぐらいの力しかないと思っても、120くらいの目標を持って一所懸命とことん努力すると100ぐらいは達成できます。そしたら次は150の目標を持ってやる。そういうことをするうちに80ぐらいの力しかなくても、120ぐらいになっている。強い思いを持って人より努力してください。せっかく皆さん縁があってここにいるのだから、必ず志を遂げて充実した人生を送ってほしい。ぜひがんばっていただきたい。」という叱咤激励で講義は終了しました。
講義の後、1グループ1質問の時間がありました。
◆「我々が地域間の競争に打ち勝つためにやっていかなくてはならないことや、備えなければならないことは何だとお考えですか?」
◆「ビジネスであれ観光であれ、よそから来た人に対してどういう対応をするか。富山県に来てもらった以上は、やっぱりいいところだなと思ってほしい。知事になる前の話ですが、「忙しくて何も買えなかったから、何かおいしいものでも買っていきたいんだけど、何かありますか?」と尋ねた人に対するタクシーの運転手の答えが「お客さん、富山県ちゃ何もないちゃ」だった。謙遜もあるかもしれませんが、地元の人がこうだと、よそから来た人がいいと思うわけがないですよね。聞く人がいる以上、ちゃんとそれに対して語れる人が必要です。そのためには知識が必要です。ちゃんと、地域について知っていて、押しつけがましくなく自然に話ができる人を育てなくてはいけない。」
塾生の質問にもしっかりと答えてくださいました。
2時間の講義では残念ながら時間が足りませんでしたが、お話はしっかり聞けたと思います。
ぜひ今後のビジネスの参考にしてください。
石井名誉会長ありがとうございました。






